ブックタイトルフリーマガジンあばや vol.21

ページ
7/20

このページは フリーマガジンあばや vol.21 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

フリーマガジンあばや vol.21

05 TANEGASHIMA FREE MAGAZINE「AVAYA!」高校生フリーペーパープロジェクト鹿児島県立種子島中央高校   普通科三年 岡 部 翔 馬﨑 田   輝 髙 礒 楓 雅德 永 智恵里永 濵   凜私たちが作ったマスクを皆さん着用してくださいました私たちも元気をいただいた。(写真)  ②介護者の集い    介護をされている(いた)方々が集まり、介護する上で大変なこと、日頃の不満などを自由に話す場である。    最初に、ペットボトルを使った風鈴の制作をした。触れ合うためだけでなく、集中する作業をすることで、介護のことを一時だけでも忘れられるようにという目的も併せ持つ時間だ。    その後、介護の話を伺った。何よりつらいのは、元気な姿や若かったときのことを知っているからこそ、今の状況とのギャップに苦しむことらしい。また、介護がきっかけで身内との不和が起こったり、地域の方から誤解を受けたりして、精神的に追い詰められることもよくあるそうだ。その中で、誰かに話を聞いてもらうだけで、隣で頷いてくれるだけで癒されるとおっしゃっていた。  ③地域個別ケア会議    介護を受けている方を対象に、どのようなサポートをしていくか話し合う場である。最初にケアマネージャーが、とある家庭の状況について報告し、それに対して、歯科衛生士、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、薬剤師、認知症サポート医、生活支援コーディネーターなどが質問する。例えば、管理栄養士は水分補給の状況、栄養のある食事がとれているかの確認をし、理学療法士は、日常の動作でできる動きとできない動きの確認とともに、症状にあった道具の利用などについて提案する。最後に、それぞれの視点からアドバイスを受けて、今後どのように介護を進めていくか決めていく。    一組のご夫婦の件に、一時間以上かけて具体的で綿密なケアプランを練り上げていく様子を見学させていただいた。病院や歯科、薬局などの医療機関で働く医療従事者の方々が、このような場所でも連携を取っていることを知った。「チーム医療」は、病院だけで存在する言葉ではないことを、改めて感じた。三.考察  今回ご協力いただいた三つの機関は全て繋がっている。現在種子島は、日本でも他の地域に先駆けて高齢化が進む。それは悪いことと言い切れるのだろうか。高齢者が自立し、生きがいを持てる社会を作り上げることができれば、高齢者の多い町は元気になる。よく言われている高齢化の弊害、若者への負担、将来への不安も減る。さらに、若者が高齢者から知識、知恵を吸収できるチャンスも増える。  このような社会を目指すべき時期にきている今、私たちは他人事で済ませずに、どのような事業が行われているかを知り、関わっていく必要がある。私たちが知らない間に、もうすでに地域は動いているのだ。